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老後生活への「お金」は家計の見直しから!

老後生活への「お金」は家計の見直しから!

人口減・少子高齢化による逼迫した公的年金財政、金融庁が公表した報告書で話題となっている“老後2000万円問題”から自助努力による老後資産形成が叫ばれています。国や企業の改革には時間はかかります。今日から実行できる家計の見直しで、生活基盤を整えておきましょう。

老後資金の大黒柱である公的年金への不安

現在の公的年金財政は保険料と給付額の賦課方式のアンバランスが続いています。

2019年8月27日に公表された「2019財政検証」では、今後の年金財政の安定した持続可能な年金体制を目指し、オプション試算の検討がなされています。バランスを保つため、保険料拡大を目的とした年金額の水準確保への効果をいろいろな角度から検討されていますが、現実の生活では将来への不安はまだ解消されていません。

2019年6月3日、金融庁の「人生100年時代」レポートが公表され、老後には2,000万円不足するということが話題となっています。これはあくまでも厚労省のモデルケースでの平均的な数値での試算ですが、60歳以上の年間家計収支はマイナスとなり、やはり公的年金のみだけでは老後生活は厳しいと予測されます。

投資への不安

投資信託協会の2019年3月調査では投資への不安要因として、「元本割れが恐い」「仕組みや 運用手法がわかりにくい」「専門知識がないと商品を選びにくい」「手数料が比較的高い」等が上位を占めています。投資信託の保有率は15%も満たないのが現状です。金融教育の必要性を感じます。

投資への不安がある限り、リターンのみ追いかけた投資を考えない方が賢明です。投資での利回り分を月々の家計で見直しをした方がより堅実です。

例えば、100万円を年率3%で複利運用すれば20年後の収益は約80万円です。月平均換算すると3,333円です。毎月約3,000円の節約と同じことです。ちなみに年率5%での運用では毎月約11,000円となります。

投資には元本の保証はありません。ゆとりある資金で実施するのが基本です。

家計簿で足元を確実に!

老後資金を確保するために、まずは自分の年金額、退職金額を知ることが必要です。

その上で、現状の収支を知り、家計の見直しをすることから始めましょう。

家計簿を付けることはお金を管理できることで、収支をコントロールし、将来の見通しが立てやすくなります。「必要な物」と「欲しい物」との違いを発見でき、より無駄を削除できます。

したがって、家計簿を付けることで毎月3,000円?10,000円の無駄を回避できます。投資よりも自己努力により確実に収益は得られます。

家計簿の収入は可処分所得です。社会保険料や税を差し引いた「手取収入」で考えます。長寿化により超高齢社会では、この社会保険料の負担増は覚悟していなければなりません。収入のアップが手取りのアップにはつながらないことも知っておきましょう。

次に支出では、まず無駄はなにかを発見していきます。そのためには予算設定し、日々その進捗を家計簿で診ていきます。

固定費・変動費に無駄は発生していないかを毎月の収支から捉えてみましょう。

固定費での無駄を発見し、対処すれば継続的に家計費は安定していきます。家賃や各種ローン返済、光熱費や通信費、学費や習い事の月謝などの毎月必ず支払わなければならない固定費や食費や日用品、交際費、美容費や被服費、レジャー費、趣味娯楽費など毎月変化する費用である変動費を仕分けして家計を見直します。節約する場合は無理せず、ストレスにならない範囲の金額で目標設定します。大事なことは継続させることです。

手取収入-預貯金=支出額(固定費・変動費)

足元を確実にし、継続できているならば、投資を考えてもいいでしょう。しかしながら、投資リスクを伴うことも忘れてはいけません。投資の勉強も併せて実践していきましょう。

投資する場合は「3つのゆとり(資金・時間・心)」を持つことが大事です。また長期運用する場合は今後のインフレも考慮した運用が欠かせません。人生100年時代の長寿リスクにも備えておきましょう。

長く働き公的年金増額も視野に入れましょう!

70歳定年が努力義務化された今年、今後は長く働くことが可能となります。現状、65歳から年金受給がスタートですが、長く働くことにより自分の年金スタートを70歳から、あるいは75歳からに設定できれば、65歳からの受給額に対して、70歳からは1.42倍、財政検証でのオプション案では75歳からは1.84倍の公的年金額の受給の検討もされています。

2019年の公的年金約22万円/月にプラス約9万円/月~18万円/月となり、2,000万円問題は解決できます。また、退職金については長寿化により老後生活費に充てることを意識しましょう。日々健康に留意し、長く働くことで老後生活に向けメリハリのある生き方ができます。

まとめ

家計の見直しで生活基盤を作り上げ、しっかりと足元を安定させた生活を送ることが大切です。投資での資産形成はその後、焦らずじっくり考えていきましょう。公的年金や資産形成などの国の支援体制も知り、上手に活用しつつゆとりある老後生活を目指しましょう。

ファイナンシャル・プランナー 入野泰爾

入野 泰爾 (いりの やすじ)

ファイナンシャルプランナーCFP、FPデザインオフィス 代表
海外ロングスティアドバイザー(2012.8取得)、1種証券外務員(2013.2取得)、
年金アドバイザー(2013.11取得)、住宅ローンアドバイザー(2014.1取得)、
相続アドバイザー(2014.3取得)、日本FP協会会員、
神奈川県ファイナンシャルプランナーズ組合員

大学卒業後、大手食品メーカーで営業部門・総務部門を経て2012.2定年退職後、FPとして家計相談、セミナー講師、FP資格講師などで活動しております。前職時代の経験、また私自身の経験を通して現在の超高齢社会での長期間に渡る老後において安心・安全な生活を過ごせるようにいろいろな角度からアドバイスをして参ります。得意分野は金融資産運用含め、リタアメントプランを中心に展開しております。若年層から高齢者層の方々が自分の夢や希望を実現させるためにお役にたてれば幸いです。

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