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知っておきたい!親の介護に役立つ看護のキホン

知っておきたい! 親の介護に役立つ看護のキホン

高齢になると、老化に伴う機能低下がみられ、多くの病気にかかりやすくなります。
ご家庭で介護するときに知っておきたい基礎知識をお伝えします。

いつもの状態を知っておきましょう

<体温> 平熱を測っておきましょう。ちなみに36~37℃が正常と言われていますが、高齢者は低いこともあります。その方のいつもの平熱を知っておくことは、異常がすぐ発見出来て役に立ちます。また、1日のうちで1番低いのが起きてすぐ。日中や夕方はやや高めになることがあります。比較するなら同じ時間帯で測りましょう。

<脈拍> 親指側の手首近くに、とうこつ動脈という脈拍がふれる場所があります。
ここに指を3本、血管に沿って当て、1分間の脈の数を測ります。正常値は1分間で60~80回くらいですが、高齢者は50回前後の方もいらっしゃいます。安静時に一番少なく、運動や緊張したときに数が多くなります。脈の乱れはないかどうかも見ておきます。

<呼吸> 息を吸ってはいた時を1回として、1分間に10~20回が正常とされています。運動や緊張したときに増加します。また、回数だけではなく、肩で大きく息をしたり、顎が大きく上下したり、苦しそうな表情を伴うときは、異常呼吸と言えます。

いつもと違うなと感じたとき

平常時の体温、脈拍、呼吸の状態と明らかに違うときは、
①意識はあるか
②自覚症状はあるか
③顔色はどうか
④熱感や汗があるかどうか
⑤手足が冷たいかどうか  
なども合わせて観察します。 

救急車を呼んだ方が良い症状とは

<顔>・顔半分が動きにくい。またはしびれる
・にっこり笑うと口や顔の片方がゆがむ
・ろれつがまわりにくい、上手く話せない
・物が二重に見える、または一部見えないところがある
・顔色が明らかに悪い

<頭>・突然の激しい頭痛
・突然の高熱
・支えなしで立てないくらい急にふらつく

<胸や背中>・突然の激痛
・急な息切れ、呼吸困難
・胸の中央が締め付けられる、または圧迫されるような痛みが2~3分以上続く
・左肩やのどのあたりの痛みや強い不快感
・痛む場所が移動する

<手足>・突然のしびれ
・急に片方の腕や足に力が入らなくなる。 

<腹部>・突然の激しい腹痛
・持続する激しい腹痛
・吐血や下血がある

このような症状は、重篤な病気の可能性があります。すぐに119番に連絡しましょう。 

脱水に注意しましょう

・人間のからだは60%以上が水分ですが、この水分が10%以上減ると脱水症をおこしやすくなります。また高齢になると体内に貯める水分量が減り、逆に尿量が増えてきます。喉の渇きをあまり感じないために、水を飲みたいという意欲も起きません。このため、あっという間に脱水症になってしまいます。
・脱水症の症状は、元気がなくなる、食欲がなくなる、尿量が減る、便秘になる、吐き気や37度前後の発熱がある、皮膚が乾燥するなどです。
・さらに進むとせん妄状態になり、意識がもうろうとしてきます。
・ちょっと様子が変だなと思ったら、わきの下を触ってみましょう。乾いていたら
脱水症の初期の可能性があります。すぐに水分補給をしましょう。
・水に限らず、お茶、スポーツドリンク、牛乳など。むせやすく、飲みこみが難しい場合は、ゼリー状の飲み物などがあります。
・水分補給が難しい場合は医療機関で点滴をしてもらう必要があります。
・高齢者はなかなか、一度に多くの量の水分を飲む事ができません。食事の度やお茶の時間、入浴後などこまめな水分補給が、脱水症の予防につながります。

急な受診や入院に備えて

保険証やお薬手帳、必要物品を入れた入院セットを作っておくと慌てずに済みます。また、かかりつけの医師を見つけておくと安心です。

松尾 孝子

松尾 孝子(まつお たかこ)

ユアライフステージ代表、 ファイナンシャルプランナー(AFP)、看護師 介護支援専門員(ケアマネジャー)、心理相談員、 社会福祉主事任用 シニアライフアドバイザー 、所属学会:交流分析学会 日本抗加齢医学会学会

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