親の介護・相続と自分の老後に備える.com

サードライフを見据えた、セカンドライフの住まい方・暮らし方(前編)

サードライフを見据えた、セカンドライフの住まい方・暮らし方(前編)

老人ホームのイメージは?

社内で定年後にどこで暮らすか雑談している時に、50代の男性社員から「老人ホームに入るくらいなら、今の家(都下の戸建住宅)を売って、駅前のマンションにでも住むよ。」という発言が飛び出しました。
そこでその男性社員に「老人ホームがどのような所か知っているの?」と質問をしてみた所、「うーん・・部屋にベッドが並んでいて・・、そこに寝たきりの老人が・・・。」と非常に曖昧で、ネガティブなイメージ。しかし、これが一般的な老人ホームのイメージであると、再認識する機会になりました。

住み続ける?住み替える?

セカンドライフを意識するのは、会社員であれば定年が近づいてくる50代半ばが多いのではないでしょうか。第二の人生「どこで」「誰と」「どのように」暮らすか、考え方は多種多様、夫婦で意見が揃わないことも珍しくありません。
そこでどのような住まい方・暮らし方があるか、少し整理してみたいと思います。まずは大きく分けて3つ。
① 今の家に住み続ける
② 別の場所・家に住み替える
③ 高齢者用住宅に住み替える
この中から、今回は③の高齢者用住宅について整理していきます。

高齢者用住宅って何?

高齢者用住宅というと、要介護もしくは後期高齢者のための施設と考え、自分とは縁もゆかりもないと考えている50代・60代の方が多いのではないでしょうか。
高齢者用住宅には様々な種類がある上、その違いが微妙なため分かりづらいというのが現状です。昨年10月に「高齢者円滑入居賃貸住宅」・「高齢者専用賃貸住宅」・「高齢者向け優良賃貸住宅」と3種類あった高齢者向け賃貸住宅が、「サービス付き高齢者向け住宅」に一本化され少し整理できましたが、「有料老人ホーム」については、現時点で5種類あり、まだまだ複雑です。
以下は、主だった高齢者住宅を紹介しています。月額費用も月5万~30万円以上まで幅があり、それは設備やサービスの内容と比例する傾向にあり、当然のことながら費用が安い施設は入居待ちが多くなります。
まずは自身の健康状態に着目し、健康・自立か、要介護か、また健康・自立の状態でも、その先要介護になった場合はどうするのかなどを考えながら、各高齢者用住宅の特徴を頭に入れて行きましょう。

高齢者向け賃貸住宅

サービス付き高齢者向け住宅

・「自立・健康」・「要支援」の入居可。「要介護」の入居は、施設によって不可。
・ 原則25㎡以上の独立した住居スペースで、原則キッチン・トイレ・洗面所・浴室が設置されており、バリアフ リー仕様。
・ 安否確認と生活相談等の生活支援サービスを受けることができる。
・ 途中で「要介護」になった場合は、入居者本人が別契約で訪問介護サービスを利用、もしくは別の施設への住み替えなど、施設によって対応が異なる。

有料老人ホーム

健康型有料老人ホーム

・「自立・健康」で入居し、独立した住居スペースで食事や生活支援サービスを受けることができる。
・「要支援」の入居は、施設によって不可。
・ 途中で「要介護」になった場合は、別の施設へ住み替え。

住居型有料老人ホーム

・「自立・健康」・「要支援」で入居し、独立した住居スペースで食事や生活支援サービスを受けることができる。
・「要介護」になった場合は、入居者本人が別契約で訪問介護サービスを利用。
・ 訪問介護事業所を併設し、要介護の入居者に対応するホームもある。

介護付き有料老人ホーム(外部サービス利用型)

・「自立・健康」の入居は、施設によって不可。
・「要支援」・「要介護」の入居、もしくは途中で「要支援」・「要介護」になった場合は、介護サービスはホームス タッフの管理のもと、外部の提携事業者からの提供を受ける。

介護付き有料老人ホーム(一般型/混合)

・「自立・健康」の入居は、施設によって不可。
・「要支援」・「要介護」の入居、もしくは途中で「要支援」・「要介護」になった場合は、ホームスタッフが食事や 清掃から介護サービスまで、すべてを提供する。

介護付き有料老人ホーム(一般型/介護専用)

・「自立・健康」・「要支援」の入居は不可。
・「要介護」で入居し、食事や清掃から介護サービスまで、すべてを施設のスタッフが提供する。

介護保険施設

特別養護老人ホーム

・「自立・健康」・「要支援」の入居は不可。
・「要介護」で入居し、常駐スタッフが生活支援から介護サービスまでのすべてを提供する施設。
・以前は4人部屋が多かったが、現在では個室が主流。

私自身、昨年複数の高齢者用住宅を見学しましたが、サービスが充実した賃貸マンションもしくはシェアハウスといった所から、従前の「老人ホーム」のイメージの所まで様々でした。
「高齢者用住宅」に対して正しい知識を持っていると、セカンドライフの住まい方・暮らし方の選択肢が広がります。
「高齢者用住宅」では、随時見学会や体験入居などを行っていますので、一度利用してみることをお勧めします。

阿比留美和

阿比留 美和 (あびる みわ)

一級建築士

住宅メーカーと設計事務所で専用住宅や併用住宅、共同住宅などの設計業務を行った後、その経験を生かしてリビング・デザインセンターOZONE(OZONE住まいづくり相談)で、終の棲家やバリアフリー住宅についてを含む、住まい づくり全般の相談に対して、中立的な立場からアドバイスを行う。

詳細はこちら


l>