親の介護・相続と自分の老後に備える.com親の介護・相続と自分の老後に備える.com

安定した老後生活費を確保しよう!

安定した老後生活費を確保しよう!

人生100年!高齢者無職世帯の最低老後生活費35年で1憶円!?

2019年度厚生年金支給額が改定されました。夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額は221,504円(前年度+227円)です。2019年度の年金額は、物価1.0>賃金0.6>0のため、賃金に合わせて改定されました。

※ 厚生年金は、夫が平均的収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)42.8 万円)で40 年間就業し、妻がその期間すべて専業主婦であった世帯が年金を受け取り始める場合の給付水準です。

総務省統計局 高齢者無職世帯の家計収支(全国平均)では消費支出(256,487円)+非消費支出(25,803円)=282,990円が平均金額となります。60歳代、70歳代、80歳代と年齢を重ねるごと消費支出は減少しますが、80歳前後は介護費用が発生することも考慮に入れなければなりません。65歳以降のこの金額を95歳までの30年間で試算しますと、約28万円×12ケ月×35年でなんと老後基本生活費は約1憶円となります。

※非消費支出とは社会保険料や税金です。自分自身ではどうにもできない支出のことです。

平均的な年金額と厚生年金支給額との差が月額約△6万円です。したがって老後の最低必要資金は6万×12ケ月×30年で約2,160万円です。これは65歳からの30年間、健康に暮すことが前提の話です。

なお、厚生労働省老健局総務課からの資料では2025年には65歳以上で5人に1人は認知症高齢者が700万人まで増加の可能性があるといわれています。すべての高齢者が健康であることはないのです。この最低必要生活費2,160万円と「まさか」のためのプラス分も必要と考えた方がよいでしょう。

何歳まで働けばいいの?

2013年4月1日から65歳までの安定した雇用を確保するため、企業に「定年制の廃止」や「定年の引上げ」、「継続雇用制度の導入」のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を講じるよう義務付けされ、改正高年齢者雇用安定法が施行されました。この3つのうち「継続雇用制度」を取り入れる企業が多くなっています。

厚生労働省「高年齢者の雇用状況(平成30年)」によると、99.8%の企業が65歳までの雇用確保を行っています。(調査対象企業数:中小企業140,628社、大企業16,361社 合計156,989社)

65歳定年企業、66歳以上働ける制度のある企業、70歳以上働ける制度のある企業、定年制の廃止企業ともに65歳以上の就業に対しは増加傾向にあります。また、今後は生涯現役で働くことのできる社会の実現に向けたさらなる取組を行うとともに、雇用確保措置を実施していない企業に対して、都道府県労働局、ハローワークによる計画的かつ重点的な個別指導を実施していくということですので、さらに高齢者への就業機会は増えそうです。

定年退職後の元気な高齢者にとっては就業機会が増えると予測されますが、内閣府「高齢者の日常生活に関する意識調査」(平成26年)では60歳以上の現在仕事をしている42%の方は働けるうちはいつまで働きたいというデータがあります。しかし、いつまでも働けません。健康寿命が待っています。健康寿命は平均70歳代前半ですので、平均的な年金収入以外に収入がなければ60歳から健康寿命までの約10年間で2,160万円の収入増を確保しなければなりません。収入額としては月平均約14.4万円、年間約216万円の収入が必要となります。

健康体で働くにはせいぜい70歳までと考えた方が無難です。高齢者の働き方としては現役時代のように毎日ではなく、週数日程度で好きな事を無理せず長く働くことが健康維持にとっても必要でしょう。

まとめ

公的年金だけではこの長い高齢期を生きていくことは困難です。今や人生の半分はこの老後生活です。

できるだけ早い時期から老後生活費を考えた行動をとらなければなりません。公的年金が先細りすることも考慮し、自助努力が必要です。また、住宅ローンが定年後も払い続けることのないように注意しなければなりません。最近では住宅を担保に融資を受けられるリバースモーゲージやリースバックなどで老後資金を作れますが、デメリットもよく理解し、子供たちに迷惑をかけないよう慎重に取り組むべきです。平均寿命も伸びつつある現在、ご自分の事情に合わせ日々健康に留意され、できるだけ長く働くことをお勧めします。

ファイナンシャル・プランナー 入野泰爾

入野 泰爾 (いりの やすじ)

ファイナンシャルプランナーCFP、FPデザインオフィス 代表
海外ロングスティアドバイザー(2012.8取得)、1種証券外務員(2013.2取得)、
年金アドバイザー(2013.11取得)、住宅ローンアドバイザー(2014.1取得)、
相続アドバイザー(2014.3取得)、日本FP協会会員、
神奈川県ファイナンシャルプランナーズ組合員

大学卒業後、大手食品メーカーで営業部門・総務部門を経て2012.2定年退職後、FPとして家計相談、セミナー講師、FP資格講師などで活動しております。前職時代の経験、また私自身の経験を通して現在の超高齢社会での長期間に渡る老後において安心・安全な生活を過ごせるようにいろいろな角度からアドバイスをして参ります。得意分野は金融資産運用含め、リタアメントプランを中心に展開しております。若年層から高齢者層の方々が自分の夢や希望を実現させるためにお役にたてれば幸いです。

詳細はこちら


l>