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60歳からの老後資産の形成と取崩し 今からでも遅くない!

 60歳からの老後資産の形成と取崩し 今からでも遅くない!

長生きはしたいが、老後資金が枯渇!

平成28年度(公財)生命保険文化センター生活保障に関する調査「公的年金に対する考え方」では自分の老後の日常生活費を公的年金で「まかなえると思う」は17.5%、「まかなえるとは思わない」は79.9%となっています。自助努力は必要と考えている人が大半と思われます。

平成28年総務省「家計調査(二人以上の世帯)」貯蓄現在高では世帯主の年齢が60歳以上世帯の平均値は2,385万円(中央値は1,567万円)、二人以上の世帯の平均値は1,820万円(中央値1,064万円)となっています。

元気で95歳まで生きるとして試算してみましょう。高齢者2人の基本生活費は約28万円/月、65歳からの公的年金額は厚生労働省モデルケースで約22万円/月です。老後生活費は65歳からは28万円-年金額22万円=生活必要額6万円×12ケ月×30年=2,160万円となり、ゆとりある老後資金や介護等の長寿リスクを考慮せず、60歳から95歳までの最低生活資金合計は約2,000万円が必要となります。

長寿化が進めば、60歳の人は40年間近くの老後生活が待っています。しかしながら前述の調査内容からは老後の暮らしが不安にもかかわらず、その生活資金の準備が整っていないように思われます。

60歳からでも遅くはない老後資金づくり

まず、60歳時点でどのくらい資産が残せるか?を知ることが大切です。勤労収入をより多く金融資産や貯蓄へ転換させるように、退職を遅らせる、退職後も働く、消費支出を下方修正する、今後の必要保障額や保険料を知り、家計の見直しを図りつつ、分散投資などの資産運用で資金を確保し、老後に備えます。

長寿化に伴い、就労期間も長くなっています。60 歳を境に男女とも非正規の職員・従業員比率は上昇しています。男性は60代後半でも全体の半数以上が働いています。また、従業員31人以上の企業約16万社で希望者全員が65歳以上まで働ける企業は75.6%(118,081 社)と右肩上がりに増加しています。」(平成30年「高齢社会白書」)

資産形成の最大のカギは積立投資ですが、基本的には将来は明るいという前提条件でなければ効果は得られませんが、長期でみると上がるだろうと予想される金融商品へのグローバルな分散投資などが効果的であるといわれます。長期・分散・積立・低コストが原則です。特にコスト項目には十分チェックすることがさらなるリスク軽減となります。昨年よりスタートした「つみたてNISA」は少額から投資できますので、60歳以降でも有効活用できる商品です。金融庁からは約160本の投資信託商品が提示されています。トータルコストを十分チェックし、自分のリスク許容度に見合う商品を選んではみてはいかがでしょうか。

60歳から80歳までは資産運用しながら取崩しをします。この期間の取崩しは定額よりも定率での取崩しのほうが元本の目減りするスピードを抑えられます。基本的な考え方は運用した収益+αを取り崩していく方法で資産寿命を長持ちさせていくということです。

また、80歳前後からは投資リスクを排除し、完全定額取崩しで約1,000万円は確保しましょう。(参考:日経セミナー フィデリティ退職・投資教育研究所)

まとめ

65歳以降のバランスシートは勤労収入がほぼ「ゼロ」に近いと認識し、自分の金融資産をしっかり確保しつつ管理・運用していくことが長生きへの秘訣のひとつです。介護など長生きリスクへの対応にも考慮し、余裕ある資金計画を図りましょう。

ファイナンシャル・プランナー 入野泰爾

入野 泰爾 (いりの やすじ)

ファイナンシャルプランナーCFP、FPデザインオフィス 代表
海外ロングスティアドバイザー(2012.8取得)、1種証券外務員(2013.2取得)、
年金アドバイザー(2013.11取得)、住宅ローンアドバイザー(2014.1取得)、
相続アドバイザー(2014.3取得)、日本FP協会会員、
神奈川県ファイナンシャルプランナーズ組合員

大学卒業後、大手食品メーカーで営業部門・総務部門を経て2012.2定年退職後、FPとして家計相談、セミナー講師、FP資格講師などで活動しております。前職時代の経験、また私自身の経験を通して現在の超高齢社会での長期間に渡る老後において安心・安全な生活を過ごせるようにいろいろな角度からアドバイスをして参ります。得意分野は金融資産運用含め、リタアメントプランを中心に展開しております。若年層から高齢者層の方々が自分の夢や希望を実現させるためにお役にたてれば幸いです。

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