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ゆとりある老後生活に向け、税制優遇商品「小規模企業共済」を活用しよう!

ゆとりある老後生活に向け、税制優遇商品「小規模企業共済」を活用しよう!

高齢者はまだまだ働きたい!

今や「人生100年時代」は当たり前の感覚になってきているのではないでしょうか?

2013年4月に高年齢者雇用安定法の改正法が施行され、企業は希望者全員を65歳まで雇用することが義務づけられました。

60歳で定年退職し、年金、賃金収入のいずれもゼロの「空白期間」が生じないように、厚生年金は段階的に60歳から65歳に引き上げられますが、年金基金の逼迫と長寿化の影響で、近い将来には年金支給開始年齢が70歳まで引き上げられる可能性が高いと思われます。その場合には70歳までの雇用延長が義務づけられるとみられています。

60歳~65歳でリタイアしても、残りの人生はまだまだ30年間はあると考えてよいでしょう。

厚生労働省平成30年高齢者白書によると、65歳以降に就業状況は年々増加しています。特に2013年からの伸び率は1995年と比較し、5倍以上となっています。また、「何歳まで働きたいか?」というアンケート調査では、働けるうちはいつまでもが約42%と半数近くの割合で全国60歳以上の方は希望しています。ちなみに65歳までと答えた方は13.5%です。

起業家の年齢別構成の推移を見ると、60歳以上では過去30年で5倍以上となり、2012年以降は他世代より最も高い比率の32%となっています。

老後生活費の柱である年金問題、平均寿命や健康寿命の伸び等の社会環境も踏まえ、高齢者の労働意欲は依然と増えているようです。

個人事業主に強い味方

国の機関である中小機構が運営する小規模企業共済制度は、小規模企業の経営者や役員、個人事業主などのための、積み立てによる退職金制度です。掛金は全額を所得控除できるので、高い節税効果があります。

自営業者の方の公的年金は基礎年金のみです。サラリーマンと違い厚生年金はありません。

やっと私的年金である確定拠出年金にも自営業者が加入できるようになりましたが、特にリタイアされ、第2号被保険者から第1号被保険者となり、個人事業を開始された方はこの小規模企業共済制度を利用し、さらなる老後資金の備えをされてはいかがでしょうか?

折角、収入を得るのですから、節税効果の高いやり方で資産作りを目指しましょう!

将来に備えつつ、さまざまなメリットを受けられるおトクな制度です。

この共済制度は働いている間、何歳まででも掛け続けられます。また、定年退職後にシニア起業した方も利用できます。加入者の年齢制限はなく、60歳や65歳を過ぎてから加入しても問題ありません。共済金受取り総額は、掛け金の払い込みを終了した時点で、確定します。

※小規模企業共済制度の現在の在籍人数は約138.1万人(年々増加傾向)
共済金受給額の平均は1,087万円、受給者の平均在籍年数は約19年(平成30年3月末現在)。

おトクな3つのポイント

ポイント1 掛金は加入後も増減可能、全額が所得控除

掛金月額は、1,000円から7万円(年間1.2万円~84万円)までの範囲内(単位:500円)で自由に選択できます。収入に応じて少額から加入でき、また掛金に増減も可能です。
節税効果として、確定申告の際その全額を課税対象所得から控除でき、課税所得の減少につながります。(小規模企業共済等掛金控除)

ポイント2 共済金の受取りは一括・分割どちらも可能

共済金とは掛金の納付月数および共済事由ごとに、受け取れる基本共済金(固定額)のことです。
共済金の種類は「共済金A」「共済金B」「準共済金」「解約手当金」の4つありますが、ここでは共済金A、Bを記載しました。

共済金は、満期や満額はありません。共済金の受け取り方は「一括」「分割」「一括と分割の併用」が可能です。

税制メリットとしては、一括受取りの場合は退職所得扱い(退職所得控除)、分割受取りの場合は、公的年金等の雑所得扱い(公的年金控除)が適用されます。退職所得控除は給与所得者(サラリーマン)での退職金にも適用されますが、小規模企業共済にも掛金の支払期間に応じて、同じように適用されます。ただし、加入後4年までに共済金を受け取ると、サラリーマン時の退職金も加味し計算されますので、長期に掛金を支払うことがメリットを享受できます。

共済金Aでは個人事業廃業時に受け取り可能です。
共済金Aより受給時の利率は下がりますが、共済金Bでは65歳以上で180か月(15年)以上掛金を払い込んだ方は個人事業を廃業しなくても老齢給付として受給できます。

(例)掛金月額1万円で、加入された場合

掛金納付年数 15年(掛金合計額:1,800,000円)
共済金A 2,011,000円
共済金B 1,940,400円

〇本制度の「予定利率」は、1.0%となっています。 

※注) 掛金納付月数が、240か月(20年)未満で任意解約をした場合は、掛金合計額を下回ります。
※注)掛金納付月数が6か月未満の場合は、共済金A、共済金Bは受け取れません。また、12か月未満の場合は、準共済金、解約手当金は受け取れません。

ポイント3 低金利の貸付制度を利用可能

掛金の範囲内で事業資金の貸付制度を利用できます。
低金利で、即日貸付けも可能です。

一般貸付け / 緊急経営安定貸付け / 傷病災害時貸付け / 福祉対応貸付け /創業転業時・新規事業展開等貸付け / 事業承継貸付け / 廃業準備貸付け

一般貸付 利率(年利)1.5% 他は0.9%

※注)ただし、貸付金の返済が滞ると、年利で14.6%の延滞利子が発生します。

まとめ

自営業者はもとより、高齢者の就業意欲は高まり、退職後から起業される方にとっては75歳~80歳まで楽しく働きながらこの制度で資産を形成し、その後はご自身のご都合に合わせ事業を継続するなり、廃業するなり、その資産を取崩していくという運用で、長きに渡る老後人生計画に組み入れてはいかがでしょうか?

老後生活には「まさか」の事態への備えは必要です。しっかり働き、節税効果でしっかり貯め、「人生100年時代」を上手に暮らしていきましょう。

小規模企業共済についての詳しいお問い合わせは独立行政法人 中小企業基盤整備機構(中小機構)へお尋ねください。

ファイナンシャル・プランナー 入野泰爾

入野 泰爾 (いりの やすじ)

ファイナンシャルプランナーCFP、FPデザインオフィス 代表
海外ロングスティアドバイザー(2012.8取得)、1種証券外務員(2013.2取得)、
年金アドバイザー(2013.11取得)、住宅ローンアドバイザー(2014.1取得)、
相続アドバイザー(2014.3取得)、日本FP協会会員、
神奈川県ファイナンシャルプランナーズ組合員

大学卒業後、大手食品メーカーで営業部門・総務部門を経て2012.2定年退職後、FPとして家計相談、セミナー講師、FP資格講師などで活動しております。前職時代の経験、また私自身の経験を通して現在の超高齢社会での長期間に渡る老後において安心・安全な生活を過ごせるようにいろいろな角度からアドバイスをして参ります。得意分野は金融資産運用含め、リタアメントプランを中心に展開しております。若年層から高齢者層の方々が自分の夢や希望を実現させるためにお役にたてれば幸いです。

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