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ランキングから見た老後に向けた「備え」その5-老後を生きるための収入源はありますか?-

ランキングから見た老後に向けた「備え」その5-老後を生きるための収入源はありますか?-

余裕ある老後にするためには!

老後に必要なお金はいくら?前回のコラムで申し上げたとおり、老後生活資金は約2,000万~2,500万は必要かと思われます。65歳で定年退職し、約20年~30年以上は生きると考えると標準的な公的年金額以外に年間約65万円~85万円が必要です。月額約5.5万~7万円になります。この金額は退職金全額が老後生活費として使える方、また不労所得のある方は前提としておりません。年金生活者を基本として考え、介護等のもしもの備えも加味した概算としています。

年金だけを当てにして老後の生活をやり繰りするとなると、老夫婦2人での最低基本生活費のみでも月額約3万円は足りません(平均的年金月額約22万円-最低基本生活費約25万円)。現役時代の生活のレベルをかなり落とさないといけないのは当然ですがなかなかそれもできません。早めの手立てが必要です。老後になってから準備するのでは間に合いません。貯蓄をして老後の資金を自分で積み立てることは大切ですが現実はどうでしょうか。内閣府の意識調査によると年金だけでは「かなり足りないと思う」が半数を占めるというデータもあります。その不足分をどうしたらよいのか、老後の生活のための収入源は何があるのかを考えざるを得ません。

  • 1.資産運用での株の配当や売買の利益などで臨時収入→リスクの可能性あり!知識必要!
  • 2.年金からの収入→年金のみでは生活はできないかも!
  • 3.アルバイトやパートからの収入、自営業からの収入→収入源としては有力!体力勝負!?
  • 4.遺産相続での収入→万人には通用しません!
  • 5.資格取得で起業する個人事業主としての収入→収入源としては有力!受検!

  • 老後もマイペースで働こう。生涯現役!

    老後資金不足を補う最も有力な方法はやはり「働く」ことです。この長い老後期間、余裕を持って生活していくためには、今までの経験を活かせる仕事を見つけることや生涯資格等を取得し老後の不足部分を補うことを考えていく必要があります!国や会社に頼ることもできないのが現実です。そこで定年退職後に働くとして、どんな職業に就け、どのくらいの収入が得られるでしょうか?

    国の制度を活用

    まず考えられることは2013年4月1日施行の高齢者雇用安定法の一部改正による定年退職後、継続雇用で働くということです。公的年金を満額支給される65歳までの収入を得る方法として最も現実的な方法です。年金を受けられる人が60歳以降も働いていると、年金の一部または全額が支給停止されます。これを『在職老齢年金』制度といいますが、60歳台前半と60歳台後半では支給停止の方法が異なります。

    60歳台前半であると基本月額+総報酬月額相当額=28万円以下であると全額の特別支給の老齢厚生年金が支給されるというものです。

    65歳以上であると基本月額+総報酬月額相当額=46万円以下であると全額の老齢厚生年金が支給されるというものです。

    70歳以上になると厚生年金保険料の負担はなくなり、60歳台後半の在職老齢年金制度と同じ仕組みとなります。

    働きながら年金を確保していくことができます。

    諸条件で内容は異なります。詳しくはこちらをご参照ください。

    また、年金制度を活用し、自営業者や専業主婦などの場合は、年金受給スタートを遅らせるという老齢基礎年金の繰り下げ受給を妻だけ70歳まで繰り下げる方法もあります。繰り下げをすると65歳受給の142%が70歳から受給されます。満額約78万円が約110万円の受給額となりますので約2.6万/月のプラスとなります。

    これらの年金制度においては今のままの制度内容ではないという事も想定しなければなりません。現在の年金保険料と給付額とのアンバランスが生じております。いわゆる、少子高齢化の影響が多分にあると思われます。勤労世帯の年々の減少に伴い、保険料の減少傾向にあり、年金受給者である65歳以上の人口増です。そこで、昨年より法改正で保険料の増加のため、短時間労働者及びその雇用者にも厚生年金保険料を支払う事なりました。また、年金給付削減として、在職老齢年金の在り方や500万円以上の年金受給所得者の厚生年金減額の方向性も検討されています。国として、年金財政の安定を目指すための施策を検討される法改正にも注力したいところです。日本の人口減はこれから先も続くと推測されます。

    やはり、人に頼らず自分自身で生きていくという覚悟をしていく必要があるでしょう。

    公益法人の活用

    次に国や会社には頼らす、自助努力で稼ぐひとつの例で全国シルバー人材センターをみてみましょう。

    シルバー人材センターの仕組みは、一般家庭や事業所、官公庁から、地域社会に密着した臨時的かつ短期的な仕事を請け負い、その仕事を希望する会員に提供する、というもの。会員は実績に応じて一定の報酬(配分金)をもらいます。

    シルバー人材センターの仕事で得られる報酬の例

  • ・一般事務 1,000円~(1時間)
  • ・パソコン入力 1,200円~(1時間)
  • ・ビル・マンションの清掃 1,000円~(1時間)
  • ・駐車場などの施設管理 1,000円~(1時間)
  • ・高齢者向け福祉サービス 1,000円~(1時間)
  • ・家事援助(食事作り、洗濯、室内清掃など) 1,100円~(1時間)
  • ・パソコンレッスン(出張サービス) 3,000円~(2時間)
  • ・語学レッスン(英語) 1,500円~(1時間)
  • ・庭・プランターの草取り 1,500円~(1時間)
  • ※公益社団法人 中央区シルバー人材センターの例(東京都、2015年7月時点)。

    全国シルバー人材センター事業協会のサイトhttp://www.zsjc.or.jp/indexを見ると、「一定した収入保障はありませんが、全国平均で月8~10日就業した場合、月額3万~5万円程度になります」と説明されています。

    例えば夫婦で就業すれば月間8万円、年間では100万円近くになります。10年間続ければ、1,000万円稼げる計算になります。

    個人事業主として起業する

    リタイア後、スキルを生かして個人事業主としての在宅ワークでお金と自由を得る方法です。

    「都合のいい時期や時間に働くことができる」、「スキルや趣味を生かした仕事をしたい」などの理由で在宅就業の道を選んだ人の性別・世代別に見ると、男性は60~69歳が最も多く30%を占め、若くなるにしたがって減少します。女性は50~59歳が30%でトップ、僅差で40~49歳が続きます。

    在宅ワークの業務内容はさまざまです。文書入力、デザイン、DTP(雑誌、書籍などの印刷物のデザイン、フォーマット作成)、翻訳、システム設計、ホームページ作成、プログラミング、データ入力等が挙げられます。

    2013年時点の在宅ワーカーの数は、126万人と推計されています。

    その内訳は、専業で在宅ワークを行う人が約91万人、副業で在宅ワークを行う人が約34万です。

    在宅ワークの仕事による平均的な月収(1ヵ月あたりの手取り)については、「5万円以下」が最も多く(27.7%)、次いで「10~19万円」(18.5%)、「6~9万円」(18.0%)であり、9万円以下で45.7%となっています。

    (出所:平成24・25・26年度厚生労働省委託事業)

    資格を取得し、定年退職後に生かす

    現役世代に資格取得を目指しましょう!

    しかし、資格があれば食べていけるわけではありません。定年後、即、収入があるとは限りません。やはり現役時代に人脈をつくり、クライアントを確保しておくことが起業するうえでの前提でしょう。定年後役に立つ資格は、次のような資格があります。是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

    調理師、語学関係、電気主任技術者、マンション管理士、社会保険労務士、社会福祉士、士業資格(弁護士、弁理士、会計士、税理士、司法書士、行政書士など)

    “健康は富より尊し!”

    月数万円でも稼げて老後生活費用の足しにできることは、うれしいことです。

    しかし、一生働けるわけではありません。健康年齢ということも考え、自分なりに終了期を定め、計画していくことです。収入を得るにも健康維持が必要です。健康自体が老後資金ともいえるかもしれません。先日、超高齢夫婦とお話をする機会があり、今まで大病もしたことがないので生活費以外に大きな支出もなく無難に生活ができたが、これからはおひとり様になることがとても心配ですと言われていました。

    次回は老後の不安への備えで、高齢期の健康に関して不安を感じることへの備えについて考えてみます。

    ファイナンシャル・プランナー 入野泰爾

    入野 泰爾 (いりの やすじ)

    ファイナンシャルプランナーCFP、FPデザインオフィス 代表
    海外ロングスティアドバイザー(2012.8取得)、1種証券外務員(2013.2取得)、
    年金アドバイザー(2013.11取得)、住宅ローンアドバイザー(2014.1取得)、
    相続アドバイザー(2014.3取得)、日本FP協会会員、
    神奈川県ファイナンシャルプランナーズ組合員

    大学卒業後、大手食品メーカーで営業部門・総務部門を経て2012.2定年退職後、FPとして家計相談、セミナー講師、FP資格講師などで活動しております。前職時代の経験、また私自身の経験を通して現在の超高齢社会での長期間に渡る老後において安心・安全な生活を過ごせるようにいろいろな角度からアドバイスをして参ります。得意分野は金融資産運用含め、リタアメントプランを中心に展開しております。若年層から高齢者層の方々が自分の夢や希望を実現させるためにお役にたてれば幸いです。

    詳細はこちら


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