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ランキングから見た老後に向けた「備え」その2-現役世代には頼れない!超高齢社会-

ランキングから見た老後に向けた「備え」その2-現役世代には頼れない!超高齢社会-

高齢者は70歳以上?

前回のランキングから見た老後に向けた「備え」では、一般に高齢者と思う年齢の調査では約40%以上の方が70歳以上と意識しています。少子高齢化に伴い最近では日本老年学会がこの1月に高齢者の定義の見直しの提言を発表しています。65歳~74歳を「准高齢者」という新たな区分を設け、75歳以上を高齢者としています。心身の健康が保たれ、活発な社会活動が可能な人が多いという事でしょう。

このような高齢者の位置づけが見直されると年金制度の見直しにも少なからず影響されていくでしょう。内閣府高齢社会白書によるといつまでも働きたいという考えの方は約30%に達します。65歳~74歳までの方が一律に健康で活発な社会活動をできるわけでもありませんが、就労関係で高齢者に対しての受け入れの可能性が大きくなれば、老後の経済的な不安も少しは解消できるかもしれません。しかし現実はまだまだ悩ましい課題もたくさん抱えています。

あと何年生きられる?

日本は長寿国と言われてますが、あと何年生きられるのか平均寿命、平均余命、健康寿命の内容を確認してみましょう。

平均寿命

0歳の人の平均余命を言います。2015年の日本人の平均寿命は男性が80.79歳 、女性が87.05歳です。

平均余命

ある時点でのある年齢の人が,あと平均して何年生存できるかを示す数値を平均余命と言います。簡易生命表によると男性50歳→余命32年、60歳→23.55年、70歳→16.64年80歳→8.89歳、90歳→4.38歳。女性50歳→38.13年、60歳→28.83年、70歳→19.92歳、80歳→11.79歳、90歳→5.70歳です。
出所<厚生労働省「簡易生命表」/平成27年>

健康年齢

心身ともに自立し、健康的に生活できる期間で男性では約72歳、女性では約75歳となっています。
出所<厚生労働省「厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会資料」(平成26年10月)>

健康で日常生活を送れること、経済的に少しは余裕を持った生活が送れることが一番安心ですね。

この60年間で平均寿命は約17年~20年も伸びております。老後に対しては過去を踏襲できない未知の世界へ突入しているわけです。現役を退いてからあと20年~30年への備えをしっかり考えなければなりません。

日本の現状を見ると、生産年齢人口(15歳~65歳)は今後も下降するばかりです。会社員平均年収は国税庁「平成27年民間給与実態統計調査」によると1997年~2015年で平均年収はほとんど上がってなく、昭和63年と同水準まで落ち込んでます。さらに税金と社会保険料の負担率は上がっているため、手取り額の減少は平均年収の減少よりも厳しいです。厚生年金額は平均22万円~23万円で、老後2人の最低生活資金といわれる年金生活者の増、逆に生産人口の減少、収入の減少などにより、現役世代も高齢者もそれぞれが自立していかざるを得ないという選択肢しかないのではないでしょうか。

現役世代1.3人で1人の高齢者を支える社会の到来!

高齢化社会がスタートした1970年には現役世代9.8人が65歳以上1人を支えていました。2015年には、現役世代2.3人が高齢者1人を、2060年には、現役世代1.3人が高齢者1人を支えると予測されています(図表1)。老後生活資金の大半が公的年金に頼っているのが現状です。現役1人の肩には重過ぎるでしょう。過去とは異なり現役世代が減少していく中で、年金財政にも不安を感じている人が多いのではないでしょうか。そして今後の社会保障給付制度にも大きな影響がでてくると考えられます。現役世代の方々も高齢者にとっても今後の経済的不安の大きな要因となります。老後に向けた必要な生活資金をどのように確保するか、次回は高齢者として自助自立を目指して、日々の節約、貯蓄を考えていきたいと思います。

図表1 高齢世代人口の比率
ランキングから見た老後に向けた「備え」―現役世代には頼れない!超高齢社会―
出典:内閣府 平成27年度高齢社会白書

ファイナンシャル・プランナー 入野泰爾

入野 泰爾 (いりの やすじ)

ファイナンシャルプランナーCFP、FPデザインオフィス 代表
海外ロングスティアドバイザー(2012.8取得)、1種証券外務員(2013.2取得)、
年金アドバイザー(2013.11取得)、住宅ローンアドバイザー(2014.1取得)、
相続アドバイザー(2014.3取得)、日本FP協会会員、
神奈川県ファイナンシャルプランナーズ組合員

大学卒業後、大手食品メーカーで営業部門・総務部門を経て2012.2定年退職後、FPとして家計相談、セミナー講師、FP資格講師などで活動しております。前職時代の経験、また私自身の経験を通して現在の超高齢社会での長期間に渡る老後において安心・安全な生活を過ごせるようにいろいろな角度からアドバイスをして参ります。得意分野は金融資産運用含め、リタアメントプランを中心に展開しております。若年層から高齢者層の方々が自分の夢や希望を実現させるためにお役にたてれば幸いです。

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