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地域と繋がる日本版CCRCへの期待

地域と繋がる日本版CCRCへの期待

建築家/桑原聡氏から、ご自身が設計したサービス付高齢者住宅について教えてもらいました。

それが「オークフィールド八幡平」です。サイトはこちら→http://urbane8.jp/

建物のデザインはもちろん、ロケーションやコンセプトがとても魅力的で、そこで初めて「CCRC」という言葉を知りました。

CCRCとは

CCRC(Continuing Care Retirement Community)は、直訳すると「継続的支援・介護サービスを提供する高齢者の生活共同体」となります。

アメリカで1970年代から普及し始め、現在全米には約2,000カ所のCCRCがあるそうです。

CCRCは単なる高齢者のコミュニティではなく、高齢者自らボランティアに参加して地域社会に貢献したり、提携した大学で研究に取り組み、その延長線上で教える側に回るなど、高齢者が培ってきたスキルや経験を地域に提供する場が設けられているのが特徴です。

日本版CCRC構想とは

日本では、地方創生事業の目玉として日本版CCRC構想が動き出しました。

日本版CCRC構想は「東京圏をはじめとする高齢者が、自らの希望に応じて地方に移り住み、地域社会において健康でアクティブな生活を送るとともに、医療介護が必要な時には継続的なケアをうけることができるような地域づくり」を目指すものとされています。

これには首都圏に急増する高齢者対策、地方の活性化、健康寿命の延伸と医療費削減、空家対策など、様々な要素が盛り込まれ、現在複数の自治体が、対象地域に名乗りを上げているそうです。

一方で「首都圏から地方へ移住を希望する高齢者がどれだけいるのか」「過疎化した地域に高齢者が移住しても、活性化に繋がらないのでは」「海外移住と同じ轍を踏むのでは」などの意見も聞こえてきます。

サービス付高齢者住宅「オークフィールド八幡平」

最初にご紹介したサービス付高齢者住宅「オークフィールド八幡平」は、日本版CCRCの東北第一号案件となります。

上述した日本版CCRC構想を聞いてピンと来なくても、具体的な事例から紐解くと現実味を帯びてくるのではないでしょうか。

私自身のライフスタイルと照らし合わせながら検討してみると、東京から新幹線+JR+バスで約3.5時間の距離で、岩手県十和田湖八幡平国立公園に位置するロケーションはとても魅力的ですが、長い冬と雪に馴染めるのか不安があります。

費用については、入居時の敷金(家賃の3か月分)と月額費用は、少ない貯金と年金でなんとか賄えそうです。但し贅沢はできませんが。部屋は約25.6㎡のバス、トイレ、ミニキッチン付ワンルーム、今の住まいより狭くなりますが、定年後は断捨離を実行する予定ですので問題はありません。

また狭くても空間のデザインと窓からの景色、パブリックスペースの充実が十分カバーしています。

一番興味がある八幡平型CCRCは、農業(シェア農園)、生涯学習(遠隔講座・大学連携・シニアカレッジ)、芸術文化(入居者によるアート講座開催)、若者支援(共同事業展開)があり、この中では近隣の大学で学べるというのが、とても興味を惹きます。医療・介護については提携機関によるサポートとなっていますが、これについてはもう少し詳しい情報が必要です。

不安な点については、半年間のお試しステイがあるので、それを利用してみるのが良いかもしれません。

「オークフィールド八幡平」を設計した桑原氏曰く、「最初から日本版CCRCを目指して計画したのではなく、結果的に日本版CCRC構想に合致し、東北第一号案件として評価をいただくことになった。

高齢者住宅への思いが地域創生につながり、今後、二期・三期の計画へと繋がっていく予定である。FFE(家具/什器/備品)についても全て設計者が行なったことにより、高齢者住宅のイメージをよりアクティブなものとして表現することができた。」とのことです。

日本版CCRC構想への期待

日本版CCRC構想は始動したばかりで、乗り越えるハードルも多々あり、この先定着するのかはまだ分かりませんが、少なくともセカンドライフの選択肢が増えたことは確かです。

高齢になったらサポートを受ける側であるという認識ではなく、高齢になったからこそ社会に貢献できるという考え方は、超高齢化社会となる日本にとって重要なことではないでしょうか。

*オークフィールド八幡平お試し居住モニターを募集中です。http://urbane8.jp/1976/

阿比留美和

阿比留 美和 (あびる みわ)

一級建築士

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