親の介護・相続と自分の老後に備える.com

インターネットは高齢者の味方!

インターネットは高齢者の味方!

高齢者のインターネット生活を考えてみましょう。仕事をやめても使い続けるのか、用途は、費用はなどの観点でまとめてみました。

高齢者のインターネット利用者は増える!

データからみると、今後、高齢者のインターネット人口は増えて行くと思われます。平成24年版の通信白書における高齢者のインターネット利用状況を見てみましょう。平成24年末でも59歳以下の利用率が90%以上なのに対し低いです(60歳代:62.7%、70歳代:48.7%、80歳以上:25.7%)。
しかし、60歳代だけで見ると、平成20年末の37.6%から62.7%と7割近く増加しています。今後50代の人が60代へ、60代が70代へうつるにつれインターネット使用者は増えていくことが予想されます。
また、高齢者の日米差からも予測できます。
平成22年度版高齢者の意識調査では、国別の利用形態を比較しています。PCメールの利用をする人が日本では男性21.7%、女性9.9%に対し、米国では男性43.6%、女性44.8%と米国のほうが高くなっています。米国では1980年代後半から、高齢者向けのパソコン教育を行うサイトができ、現在SeniorPeapleMeet.comのような高齢者専門のonline dating serviceも毎年100万人程度利用者がいます。このような状況をみると、今後、日本でも、高齢者もPCメールをやり取りし、パソコンでの「友活」「婚活」が盛んになっていくかもしれません。

インターネットを使うメリットと注意点

高齢者は体力が衰えてどうしても行動範囲狭くなりがちですが、インターネットを通じて、友達を見つけることができます。趣味や勉強を見つけたいといったときも便利です。NPO、営利企業、サークルなどいろいろなサイトが立ち上がっています。注意すべきことは、ご自分の個人情報の開示は最低限にして、守るようにしましょう。他人の情報も同じです。
費用もあらかじめはっきりしているサイトを選びます。怪しげなサイトをクリックして高額な費用を請求されたりすることもあります。そのために、危ないサイトに対するフィルタリング機能を使いましょう。パソコン教室やサークルなどわからないことを相談できるところがあると安心です。
お体の状態やご家族の介護などで、外出がままならない方には、ネットショッピングをしたり、画像や動画で遠方の方への安否を伝えるなどにもつかえるでしょう。
入院したら使えないと思っていませんか?最近は病院の中でも、インターネットを使用できる場所を設けているところが増えてきました。入院していて、検査や治療のため家族や友人などの仕事時間にしか連絡できないときは電子メールでのやりとりすれば状況を伝えることもできます。電子ブックリーダを使えば、欲しい本を買うこともできます。電子メールのやり取りは毎日見ていても返事ができなければ相手の方を不安にさせます。入院時でも使いやすいもとしてスマートフォン、電子ブックリーダー、タブレット、携帯電話などがあります。
インターネットの対応は病院によってまちまちですので、待ち合せ場所で使えても、電源が使えないなどいろいろです。自分の入院すると思われる病院のルールを良く確認しておきましょう。

もしもの時のことを忘れずに

あなたがお元気ならばパソコンや携帯電話等をこれからも使い続けるでしょう。安心のため、ウイルス対策ソフトや、機器へのログイン、お買いものサイトなどでパスワードを設定していますね。
あなたにもしも(死亡や認知症)の時は、ご家族はパソコンの中身を処分して、インターネットの契約を解除しなければなりません。ハードディスクを完全に消去しなければあなたの情報が外に漏れてしまいます。また、インターネットを通じて知り合ったあなたの友人たちに連絡しなければなりません。
エンディングノートをご存じですか? もしものときに意志を伝えたり、大事なことを書いておきます。パスワードのこと、契約書のありか、誰にどのように連絡してほしいのかなども書いておきましょう。

パソコン、新しい技術について

新しいパソコンやタブレットが出ると欲しくなるものですが、無計画な出費は禁物です。
SeniorNetという米国の高齢者向けのパソコン教育サイトがありますが、ニュージーランド支部には英高齢者向けのパソコンの選び方(英語)が出ています(日本支部は休眠中)。要約すると最新のものを選ぶことです。お孫さんのお古をつかう方がおられますが、新しいソフトをいれると動作が遅くやがて使うことをやめてしまいます。新しいソフトウエアを使わないといった決まった用途の専用機として考える人以外はやめましょう。パソコンは5年程度、タブレットやスマートフォンは2,3年で古くなってしまいます。これよりも長く使うこともできますが、買い替える予算は考えておきましょう。

ネットの接続料金も低く抑えることも忘れずに

総務省の24年度家計調査では2人以上の世帯での消費調査で通信費用を抜粋すると 通信費用の年平均(円)は

  世帯人数(人) 固定電話  移動電話 移動電話機 その他の通信機器
50歳代 3.34 36,209 139,191 4,395 804
60歳代 2.72 37,162 67,539 1,581 788
70歳代 2.44 34,931 32,174 1,002 716

となっています。世帯人員も違いますので一概にはいえませんが、携帯電話の使用料が現役世代では大きな支出をしめています。定年退職して年金生活者の支出の平均は21.8万円程ですので、現役世代と同じ通信費用では他の消費に影響がでます。
たとえ携帯電話と光通信の両方使っている方は、インターネットと携帯電話を使うことができる無線機器に変えるなどの通信費用を抑える対策をしましょう。通信料が少ないなら、格安SIMといった選択種もあります。また、インターネットは検索だけ、連絡は携帯電話しか使わない方なら、図書館などの公的機関で解放されているパソコンを利用する方法もあります。

最後に

パソコンやインターネットは友人知人を作ったり、連絡することができます。また、お体の状態や介護をされていて、気軽に外出できない方の大きな味方となるでしょう。一方、高齢者には目や肩への負担も大きいので、生活の質を上げる脇役として有効に活用しましょう。

2014年8月開催セミナーのDVD販売中。
「高齢期こそインターネット! -親と子はスープの冷めない距離からネットのつながる環境へ-」 詳しくはこちら

ファイナンシャル・プランナー 上本勉

上本 勉(うえもと つとむ)

ファイナンシャルプランナー(CFP)、フリーFP、 通信費アドバイザー

前職はエンジニア。2008年退職後、FPとして、リタイア後の生きがいと安心をテーマに活動中。

詳細はこちら